金子彰『え』への想い

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2020年春以来コロナ禍で、展示活動も自粛や中止で減少傾向ですが、私は幸いにもグループ展への誘いは継続で、参加出品は相変わらず出来ています。
物心ついて以来、絵を描くこと70余年ですが、油彩画の楽しみは、今でも日々増大し続けています。
先頃想い出したのは、小学校4年の図画の時間に、老画家がゲスト講師として授業を受け持ってくれ、『短い時間で人物の素描を畫くスケッチでのクロッキーの一筆書きの妙技』を、教えて下さったことです。人との出合いが、好奇心の向上への発火点になったひとつでした。
私にとって、色彩の明暗を模索したり、構図の考察は、創造力の宝庫を呼び覚ますことに繋がっています。
小品(SM、0~8号)から各種サイズ(10~80号)、そして大作(100号以上)を、白紙キャンパスにパレットから筆一本と油彩で表現できるのは醍醐味ですね。
時には、一色の濃淡によるグラデーション(究極は水墨画か)で、百号も絵筆で創り出せますし、ペインティング・ナイフだけで多色の描写ができ、創作意欲が湧き上がります。
↓↓ ペインティング・ナイフの油彩例 (絵の一部)
題材は自然界の四季折々の景色や、七十二候の変化の移ろい、森羅万象、千変万化等々と数限りないです。何か興味があるものを自分自身で納得の行くまで突き詰め、いつでも推敲できる絵は、自分との闘い、そして日々の暮らしの友です。
時には葛藤が生ずるのも善し、また習作を繰り返し創作意識を高め、作品に仕立てるのも魅力でもあります。

参考1)一色の濃淡(グラデーション)

参考2)夕方の海辺の彩色

参考3)水彩画風のグラデーション

昔から、ひとより多く手先を使う者は、健康で長寿の傾向が高く、昨今の認知症になる確率も一般的に低いとか。絵を描くことも高齢化時代には、理に叶っているのかもしれません。
先達から学ぶ事が多い程人生を豊かにし、また先人曰く“継続は力なり”。
おかげさまで、悠々自適、晴耕雨読、花鳥風月、絵画三昧を、知人らの協力により、細々く永く続行できる“え”には感謝です。いつの間にか30余年以上の在籍になりましたが、人生100年時代につき生涯現役で、筆を持ち続けたいですね。
金子 彰(理事)🖌パレット

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